dw821memories’s blog

映画の感想などを書いていく予定です

【映画感想】グッドフェローズ

 この映画を観ようと思ったきっかけは色んな映画の音声解説で度々『グッドフェローズ』が出てきたからだ。影響の大きさを感じた。『ゴッドファーザー』よりも下っ端のギャングが描かれていて主人公のナレーションが度々入りストーリーのテンポが速い割に分かりやすい。話が頭に入っていきやすく、次に何が起こるのかという推進力が最後まで途切れずに楽しめた。よく比較される『ゴッドファーザー』よりこっちの方が面白かった。

 中盤までワルも悪くないと思える話が続く。ワルはカッコいいしモテるし裏稼業で金も沢山持ってる。主人公ヘンリーが「真面目に生きるのは馬鹿らしい」と言うが、俺もついに賛同。真面目に生きていても殆どいい事はないし利用されたり、どのみち騙されたりするだけだ。ならばワルの道に憧れるのも筋が通る。ワル特有の人脈や特権が節々に描かれていて、車を路上に勝手に駐車してから彼女と一緒に裏口からパーティー会場にいろんな顔馴染みとすれ違って歩いていくシーンは長いワンカットで撮影されていて、ワルの力強さ、権力がうまく表現されていた。普通にカッコよすぎる。彼女も「悪い事をしている彼に余計に惹かれた」とあり、色々と勉強になる。ちゃんと結婚も出来る。

 密告されて主人公達は刑務所に入るのだが、最初は状況がよく分からない。理由は刑務所なのに仲間と一緒に暮らしていてステーキやロブスターや薬の売買など好き勝手にやってる。これも全部金の成せる技。警察まで金で操っている。あんな刑務所だったら楽しそうだ。しかもこれは実話に基づいているから尚更面白い。

 10年の刑期を4年で仮出所して、それから大強奪を成功してから風向きが変わる。仲間が事件の口を割るのを心配したリーダーが次々と雑魚を始末したり、ヘンリーも麻薬ビジネスに手を染めてからおかしくなる。結局「グッドフェローズ」は破滅していく。悪い事は最後は上手くいかないという話なのだが、中盤までのカッコ良さが特に印象に残る良作。ワルも悪くないかなと思えてくる。犯罪行為は勿論駄目だけど形格好だけ真似するのはアリかもしれないな!