dw821memories’s blog

映画の感想などを書いていく予定です

【映画感想】日本統一28

 氷室蓮司が龍征会会長に再び就任、坂口丈治は山崎組四代目、権田稜一が権田組組長になり共に直参に。特に丈治がこの世界に入って僅か数年で直参、あまりにも早すぎる。やはり特別待遇である。最初の頃、川谷や三上はあの年でも直参ではなかった。さらに直参になる事は独り立ちを意味し、親子盃を返して横並びになるのだが、それは互いに争い、敵になるかもしれない状況も描かれていた。そんな重厚な雰囲気は回を重ねるに連れて軽くなってきている。三上哲也が直参を躊躇していた時、親の上田秀次が贈った言葉「己の道を行ったれい!」が懐かしい。

 丸神会棟方龍治が氷室との義理を果たすため、とある事情による停戦命令を無視して奈村を襲撃してしまい、指を詰めたにも関わらず定例会で周りから怒鳴られまくるシーンが可哀想すぎる。沖田達から「エンコ詰めとかヤクザ映画じゃねえんだから」とか言われまくる!不器用すぎる漢、棟方龍治。川谷からの電話も出られない程落ち込んでる。俳優の演技が上手い!

 前回の氷室と田村の謎の会話、今作でほとんど分かった。なるほど、馬場は元々スパイとして送り込んでいた模様。そうなると本当に信じて侠尽会に入ったのは香取と大井だけで、ある意味被害者だろう。元凶の元工藤派の木島らもあっけなく始末されて残るは渡部と社長のみ。ラストに馬場が渋谷の墓参りに来て山崎メンバーが暴れ出して終わるが、まず間違いない。

 カジノ利権で丸神会と対立していた議員を嵌めるシーンは完全に『ゴッドファーザーPART2』のオマージュだと思う。いつの間にか女性がベッドで血を流して多分死んでいて、議員を意図的に事件に巻き込ませて秘密や弱みを握り、こちら側の言う通りにさせる。役柄や状況が全く同じシーンである。それにしても若宮猛がどんどんいい味を出してきてる!