dw821memories’s blog

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【雑記】真顔が分からなくなった

 最近、ようやくマスクを外す動きが出てきて実際に外している人も結構普通に見かけるようになった。自分はマスク反対派、今回のコロナ禍については完全に小林よしのり派である。しかし外に出る時や特に店の中では心の中ではどうでもいいと思いながらもみんなと同じようにちゃんとマスクをしている。こんな状態が3年も続いてしまった。

 マスクが馬鹿らしいと思いながら3年間が経ったが悪いことだけじゃない。例えば髭を毎日剃らなくなった。さらにマスクに慣れてくるとその下の表情にも気を使わなくなり余計な事を考えなくなった。そしてついにはマスクで口元が隠れているから、外を歩いている時もわざと変に口を緩ませたり歪ませたりしてもバレないから、気が付かない内に実はそんな顔になっていたりするのだ。そんな状態を少し楽しんでいる自分もいる。マスクは表情を気にしなくてもいい、隠せるから楽になってしまったかもしれない。

 そんな風になってしまってからいきなりマスクを外したらどうなるか。口元が歪んでいるのが実は癖になっているから元に戻さなくてはならない。3年間の癖は直ぐには治らない。マスクを外した途端に隠れていた口元が表れ、それを修正しようと意識すればするほど、ぎこちなくなってしまうだろう。これに似たような事を思っているのは決して自分だけじゃないはず。そう、俺たち日本人はもう普通の「真顔」がどんなだったか、分からなくなっているのだ。3年前まで全く意識しなかった単なる「真顔」がもうみんな分からなくなってしまったのだ。外を以前どんな顔をして歩いていたのか、よく思い出せなくなってきたのだ。

 そのような理由から、もう別にマスクを外さなくてもいいとも思えてきた。無理して外さなくても良い。「マスク詐欺」とか、特に女性にとって深刻な言葉も出てきた。俺も自分の口元や表情が分からなくなって実際におかしくなってるからお互い様。外した時に仮に変でも許しあって理解し合う事が大切。3年間の癖を治すにはさらに3年が必要だ。真顔を意識すると何故だか反対に笑えてくる。映画『ジョーカー』の主人公のように発作的に笑ったりしてしまうのもついに他人事じゃなくなってきた。