dw821memories’s blog

映画の感想などを書いていく予定です

【映画感想】時をかける少女(アニメ版)

 まず最初に、高校生ぐらいの男子と女子が休み時間に一緒にキャッチボールをしたり、喋りながら一緒に登下校したり、携帯でメールのやりとりをしたり(今の世代は普通かどうかわからない)、自転車を借りたり、自分の感覚だとなかったかなと。もう少し幼い、あるいはもう少し大人になった年齢ならわかるが、高校生ぐらいはもっと異性との距離感がみんなあったような気がする。ああいう距離感は、少なくとも僕にとっては、映画やドラマだけの話ということになる!!
 
 で、映画の感想、メチャクチャ感動する。まずタイムリープ(タイムスリップ)について。本作でのタイムスリップの概念は考えれば考えるほど訳がわからなくなる。最初、タイムリープは時間の巻き戻しかと思ったがそうではなく、自分の体(主人公の真琴)が過去にパッと移動する感じだろうか。実際に真琴がタイムリープをした後に取り残される人物(イケメン男子チアキとの自転車の場面や河原で子供の前でワープした時)がいるのでそうだと思う。つまり、時間軸はタイムリープをした分だけ存在することになる。『ターミネーター』のように未来と過去が一本で出来上がってはいない。あまり深く考えないほうがいいと思う。
 
 物語の後半で矛盾が起こる。電車に轢かれた友人を助けるために実は荒廃した未来から来ていたチアキは最後の一回のタイムリープを実行し時間を過去に戻す。その時何故か、チアキが実行したタイムリープによって真琴自身も時間の巻き戻しのように同時に過去に移動した事になっている。そして今度は真琴が失踪したチアキを未来に返すために最後の一回のタイムリープを起こすのだが、その時は今までと同じ、自分だけがパッと過去にいくので、過去で再び出会うチアキは未来の事を話してくれたチアキとは別である。これについては、チアキタイムリープを起こした時と同じように、真琴の最後の一回のタイムリープではチアキも同時に過去に戻る設定でもよかったのではと感じた(坂道一緒にダッシュして一緒に過去に飛ぶとか)。たぶん時間軸は複数なので、未来に戻れなくなって何故かヤクザに追われて年上の女性と逃げたチアキはそのまま存在してるんじゃないか!?未来の事を話してくれたチアキと最後のチアキは別人なんだ。『ドラゴンボールZ』のトランクスの設定に似てる。少しモヤが残る。
 
 しかし、本作ではあまりそういった事を深く考えなくてもいいと思う。観客は登場人物、特に真琴に感情移入できる。細かい状況設定はどうでもいい。時間を戻しても逆に状況が悪くなったりうまくいかなかったり。ラスト、チアキを助けるため、最後の一回のタイムリープを起こすため、真琴が坂道を全力疾走する場面で主題歌が流れてくる。メチャクチャ感動する。そして最後のチアキとの別れの場面。未来にもう帰ってしまったと思いきや、再び現れてくれて一言、言葉を交わす。そして本当に帰っていく。このシーン、もう最高。見入ってしまった。
 
 細かい設定や辻褄は深く考えず、素直に観て感動し切ってしまおう。アニメ映画もどんどん観ていく。