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【映画感想】日本統一外伝 山崎一門8~警視庁VS山崎一門~

 ゴールデンボンバーの翁長照邦が主人公。副題に警視庁vs山崎一門と書いてあるので、警察ぐるみの大きな組織と何らかの戦いを描いていくと思っていたら全然違っていた。最初に事務所に強盗を無理やりさせられていたパルクール兄弟が出てきて、その後、強盗団と悪徳マル暴がグルになっているのが分かり、パルクール兄弟やその妹を山崎メンバーが助けに行くという展開で、大きな組織とぶつかり合うような内容ではない。ちょっと題名が大袈裟でしかも冒頭の題名表示では警視庁ではなく県警となっていて詰めの甘さを感じた(警視庁と県警の違いはよく分からん)。

 ストーリーも平坦で少し面白みに欠ける。妹を失った翁長の過去をもっと掘り下げても良かったかもしれない。本編にも思う事だが、組織の関連性などの大きい部分はもっと適当に描いて、心情描写をもう少し深掘りした方がいいと感じる。その点は前作(山崎一門7)がうまく出来ていた。今作にも一瞬『タクシードライバー』のオマージュが出てくる。ロッキー、ダースベイダー、ゴッドファーザーと最近の作品は洋画の小ネタに凝っているようだ。ちなみに日本統一はそれらの映画とは全くジャンルが異なり、極めて部分的にパロディー化しているだけである。後半の翁長がアサルトライフルを構える場面は中々緊張感があって、ラストに氷室田村が「ようウジ虫」と悪徳マル暴を徹底的にブチのめすシーンはカッコいい。こういった緊迫感、残虐性をもっと増やして欲しい。翁長が時々叫んでいた「なんくるないさー」というのは沖縄の方言で意味は「どうにかなるさ」で、今作を観てやっと理解できた。