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【映画感想】日本統一外伝 山崎一門2

 時間軸は『日本統一40』が終わってからのストーリー。外伝をちゃんと観るときは本編の発売順に沿った方がより深く理解できそうだ。銃撃で怪我を負った氷室田村の代わりに山崎メンバーが活躍する。氷室の釣り、田村のダンベル(愛犬チワックス?)の余暇が描かれ、ヤクザ社会以外の素朴な面も伺える。笑いあり、少し涙ありと本編とは全く違ったテイストで中々面白い。

 振り込み詐欺の組織や手口が詳しく描かれていた。金主→番頭→かけ子→受け子→出し子と組織はピラミッド型になっていて下の人間は上の人が誰なのかが分からない仕組みになっているらしい。今作によると今までに下の人間がパクられる事はあっても一番上の金主がパクられた事は一度もないらしい。バブル世代のクソ野郎が日本を駄目にした分析も興味深い。山崎メンバーが下っ端から辿って上まで突き止めていく。カタギの味方、正義の味方の山崎一門で泥臭いヤクザの雰囲気は全くない。

 よく考えたら山崎メンバーは全員大組織の組長で、その組長同士が密に集まって行動するという多分有り得ない展開なのだが、もうその辺は深く考えない方がいいだろう。本編でも感じた事だが少し氷室田村の出世が早すぎて、さらにその仲間もいつの間にか直参の組長になっていたり、当初の親や子や盃どうこうの設定が相当薄れてきている。登り詰めるのがあまりにも早すぎて、その場所(頂点)が軽くなりすぎてしまった感はある。完全に作られた世界のヤクザ物として独特な雰囲気が出つつある。