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【映画感想】日本統一外伝 山崎一門5~横浜死闘篇~

 川上章介の何らかの過去を掘り下げていく内容と思っていたらそうではなく、ただ横浜時代に喧嘩で負けた相手に再びタイマンを挑むという流れで全体的に話が浅くて薄い。山崎一門の過去の喧嘩話や仮想通貨の話がただ長い。過去に喧嘩で負けた事を深く悩む川上の理由がいまいち描ききれていない(なぜ今さらアポロはいつか越えなきゃならない壁なのか)。後半はロッキーの場面のオマージュが出てきて音楽まで似ている。しかし内容はロッキーとはまるで正反対で薄すぎる。

 アポロ(川上が横浜時代に負けた相手、今作の投資詐欺の親玉)が最近のヤクザを完全に舐め切っている様子や、狡賢く金を稼ぐ方法など、この辺りをもう少し掘り下げたら良かったかもしれない。ネズミ講は違法でマルチは合法らしい。ストーリーの練りが明らかに不足していて、ただアポロと無理矢理喧嘩するだけで終わる。正直、ひょっとするとゲーム『龍が如く』のサブストーリーより話の密度が薄く感じた(短いサブストーリーでも時々泣ける話や深みのある展開もある)。一本の話の密度を脚本の段階でもっと増やせると思う。相棒の宇垣竜次がカッコよく、熱の籠った演技を見せてくれた。