dw821memories’s blog

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【映画感想】遊星からの物体X ファーストコンタクト

 前作から約30年ぶりの続編。前作の冒頭より少し前、ノルウェー隊の惨事がどのようにして起こったのかが描かれている。物語の内容が前作と殆ど同じで謎のモンスターにいつの間にか隊員が感染していって、グチャグチャになっていく人間、疑心暗鬼になっていく仲間など構成が同じ。しかし前作よりも作りがより洗練されていて、CGになってグチャグチャになって動き回るモンスター、ストーリーのテンポが特に素晴らしい。中盤の歯の詰め物があるかないかでモンスターかどうかを見極めるシーンはとても緊張感があって(主人公の女性が最初にその理由を言ってしまうのは一瞬どうかと思った)、そこからラストまでノンストップで推進力を落とさずに一気に進む。単純にとても面白かった。

 自分は前作をこの前に観たばかりなので今作でリンクしてくるシーンがすぐに分かった。謎の穴ボコ、二つの顔がある謎のモンスターの出来上がり方、壁に刺さったままの斧、それらの具体的な経緯が分かってくる。そして終盤に近づくに連れて気になってくるのはやはり前作の冒頭の犬とヘリコプターの場面なのだが、そこが一切説明がなくて終わったと思った途端、エンドロールの中で真実が分かってくる。前作を観ていないとこれらのシーンがただ普通の場面に見えてくるかもしれない。

 ラストシーンで主人公ケイトが焼き殺した仲間の男が本当にモンスターだったのかどうか、とても気になる。以前は両耳にピアスをしていたかもしれないし、勝手に外しただけかもしれない。ラストバトルでケイトが足をモンスターに掴まれている。実はケイトがその時に感染していた?モンスターの感染力は凄まじく少しでも触ったら潜伏状態のはず。

 UFOとモンスターの関係性が最後までよく分からなくて、グチャグチャになって襲ってくるモンスターと超科学的な巨大UFOの関連性がとても薄いようにも思えた。あのモンスターがUFOを作れるような生命体には到底思えない。UFOは実はモンスターに襲われて墜落した?その辺りの説明が物語の中で全くない分、想像力が膨らんでくるのがまた良い。この映画はもっと評価されてもいいはず。前作と今作をセットで観る事を強くお勧めする!