dw821memories’s blog

映画の感想などを書いていく予定です

【映画感想】サマーウォーズ

 2009年のアニメ映画。一番最初、1分くらいてっきりブルーレイの特典登録か何かの説明シーンだと勘違いしてしまった。下にポップアップが開くから本当に間違えた。これは既に本編が始まっていて、インターネット仮想空間「オズ」の説明シーンだった。パッケージの絵よりも画風がのっぺりしていて少しキャラが棒切れのようにも感じたが観ていくうちに気にならなくなる。さりげなく実在の企業の商品や物がたくさん出てきてリアリティーと宣伝がうまく噛み合っていた。

 今作ではあまり細かい状況設定を気にしない方がいいと思う。例えば、オズのカリスマ格闘家キングカズマや、オズの暴走AIを作った人物が夏希の親族に偶然にも集まっていたり、主人公ケンジがオズの暗号パスワードを解いた(実際には間違えてた)ためにテレビで報道されて捕まりかけたり。何でそうなるかの辻褄を考える必要はなく、物理的、論理的な部分は大雑把で問題ない。オズの中では暴走AIと分かりやすく殴り合いの喧嘩ばかりしている。殴り合いに勝つ事が暴走AIを止める事になるのか、それが奪われたアカウントを取り戻す事になるのか、などを深く考えなくてもいいと思う。

 後半の僅か10分ぐらいのシーンで滅茶苦茶感動できる。奪われたアカウントを取り戻す為に暴走AIと花札の勝負に挑み、74vs4億で万事休すと思いきや、全世界から仲間が駆けつけてくる。そのシーンでは歌が流れてきて、曲の雰囲気が2022北京オリンピック閉会式の歌みたいだった。場面の雰囲気もオリンピックの閉会式みたいに仲間がわーっと集まってきて、感動的に盛り上がる。最後はレア衣装を身に付けた夏希にたぶん強い花札が上から落ちてきて決着を着ける。ちなみに僕は全く花札を知らないのだが、それでも感動できた。協力する仲間達が集まってくる場面に美しい映像や歌が流れてくるからルールが分からなくても感動できる。

 日本のアニメはこういった「感動シーン」を作るのがとてつもなく上手だと思った。映像のきめ細かさやダイナミックなカット割りは海外の映画が上手いけど、仲間との協力シーンだったり泣ける感動シーンを作り上げていくのが本当に日本のアニメは凄い。アニメ映画もどんどん観ていく。