この映画の良さは先がわかるからこそ面白いと思える事である。ランボーシリーズのテーマは怒りである。前作の「最後の戦場」ではランボーの心理的な怒りの描写は少なかったように思えた。今作では物語中盤のある悲劇によりランボーは怒る。観る側もランボーの怒りに簡単に同調できる。ギャング集団に仕返しするシーンは途中で場面が切り替わり、その後ギャングのボスが惨状を見にくるのだが、ランボーが普通の暴れ方ではない事をしたことが容易に想像でき「次のシーンはやばい」と、その予想通りの無残な光景が驚かす音楽と共に映し出される所が面白い。
ラストの戦いでも酷い罠をたくさん仕掛けるシーンがあるのだがこれも観る側に「確実に敵はここでこんなやられ方をする」と容易に想像させ、そしてそのような展開になっていく。ランボーの怒りの描写とその後のわかり切った展開に爽快感があった。
娘の父親がおかしくなった理由とランボーとの過去に何らかの因果関係があってストーリーに関係してくると思っていたが、特に深い描写はなかった。
ランボーの続編に期待してるよ。
