dw821memories’s blog

映画の感想などを書いていく予定です

【映画感想】パルプ・フィクション

 何かと評価が高くて前々から観ようと思っていた。難しそうな時系列に関しては全然難しくはなく、一度観れば十分に内容を理解できると思う。最初の一時間ぐらいは一つの場面を淡々と見せられている感じが続く。一夜限りのデート、そしてブルースウィルスが忘れていた形見の時計を取りに帰る所からが面白い。時系列でもラストにあたる。偶然の連鎖でもう一人の主人公ヴィンセントがあっけなく死んだり、帰り道で対立していたギャングボスとバッタリ出くわして殺し合いの喧嘩になる。ここのシークエンスが最も印象に残った。喧嘩の途中で2人が全く見ず知らずの暴漢達に捕まってしまって殺されかけるが、ウィルスの咄嗟の反撃で窮地を切り抜ける。で、ギャングボスは「チャラだ。俺たちの事はなかったことで」と去り際では手まで上げてる。さっきまで殺し合いの喧嘩をしていた2人が、別の災難を一緒に切り抜けた途端、仲間めいたものが生まれる。こういった事は映画の中だけではなく、実際にもよくありはしないだろうか。万事塞翁が馬、時計を忘れてしまった事がきっかけで敵対していたギャングと和解して帰ってくる。

 ラストで映画の冒頭のレストラン強盗のシーンとリンクする。時系列は複雑ではなく分かりやすい。そこで終わるのだが、もう一山何かしら展開があればと感じた。意図的な時系列の違いは大した意味を持たず、映画のメッセージ性ともさほど影響はないとも感じた。時系列うんぬんよりも、偶然の連鎖によるユーモアのある展開が面白かった。やや過大評価の感も否めない。
 
 ジョントラボルタのロングヘアや、ユマサーマンのレオンナタリーポートマン風のボブヘア、ああいうヘアスタイル当時流行ったなと。そういう所を見ていくのも楽しい。