dw821memories’s blog

映画の感想などを書いていく予定です

【映画感想】ソウ4

 冒頭のジグソウの解剖シーンは迫力があって見応えがある。で、このシーンで意図的に時間軸を混乱させている。『ソウ4』は『ソウ3』のその後を描いたと思わせておいて、実は同じ時間軸というのがポイントなのだが、それ以外の伏線や謎もあり、何が何だかわからなくなる。今、ソウシリーズを順番に観ている僕でさえ少し混乱したのに、仮に4から観た人にとってはラストに3で出てくる男が現れても時間軸や場所が実は同じだとは全く分からずに意味不明と思われる。

 登場人物の思惑や背景も謎を残したまま進んでいき、例えばジグソウの妻が事件に関わっていると思わせといてそうじゃなく、警察のリッグがゲームに素直に参加するのは何か裏があると思わせといてそうじゃなくと、伏線と思わせておいてそれは伏線ではなかったという展開。その代わりに最後の最後で同僚の1人の刑事が実はジグソウ側であったとわかるが、なぜそうなのかは全く描かれていない。今までのソウシリーズはちゃんと物語の中(ジグソウの仕掛けやトリックなど)でどんでん返しや伏線の回収があったのだが、今作では映画自体の作り方、編集の仕方で観客にトリックを与えていて趣旨の違いを感じた。そしてその手法が伏線の回収よりもただ分かりにくさだけが目立った印象。
 
 『ソウ2』で出てきてとっくに死んだと思われていた刑事が実はまだ生きていて、最後についに、今度こそ完全な死を遂げる!酷すぎる。迫力がある。ああいうシーンはスロー再生でもう一度見たくなる。リアルに作ってあって見応えがある。
 
 ジグソウ側に実はもう1人仲間がいたとわかる。そこからどうなっていくのか。次は『ソウ5』、順番に観ていく。