dw821memories’s blog

映画の感想などを書いていく予定です

【映画感想】R100

 あちこちで評価が低いので逆に観てみたくなった。レンタルビデオ屋のコメディーコーナーに表紙全面が見えるように置いてあり、同じ理由で借りる人が結構多いのだろう。

 観た人の感想はたぶん同じかもしれない。一番の失敗は劇中劇でR100という映画そのものに色々言い掛かりをつけることで、例えどんなに破綻した展開であってもそれが正当化として受け止めれるためである。
 昔読んだ太宰治の小説で作品の中で太宰自身の「僕」が徹底的に作品そのものを批判する展開を思い出したのだが、R100の場合それが見事に逆効果となっている。むしろ劇中劇の要素を一切なくせば、無茶苦茶の展開をあえて観客がツッコミを入れるような楽しみ方ができたかもしれない。それとも劇中劇の100歳の監督を松本監督そのものにして、さらに徹底的に自虐するような展開にすれば深みは増しただろうか。
 また、ストーリーの一場面がゆっくりに感じた。映画のテンポが間伸びしている印象があったのだが、これも劇中劇の設定という事なのだろうか。松本監督の映画はこれしか観ていないので別の作品も今度観てみよう。