dw821memories’s blog

映画の感想などを書いていく予定です

【映画感想】日本統一8

 8作目にして、突如、ストーリーが難解を極めた。話が複雑すぎる。ゴッドファーザーばりの展開で、大筋は理解できるが細かい部分が難しい。まず、手形のやり取りがいまいち理解できなかった。受取手形をパクられたのではなく、支払手形を振り出してそれを相手に現金化してもらってそのお金を貸してもらい一時的に援助してもらうはずがヤクザに渡っていたという事なのか?手形のやり取りを実際にやった事のある人ならたぶんピンと来るのだろうが、自分はないので状況が掴みづらい(ちなみに簿記2級は持ってる。でもいまいちわからんかったのよ)。で、今作中の田村悠人も手形をあまり理解していない描写にユーモアがある。その後のストーリーの展開も複雑。今までの日本統一とは少し違う。田村悠人が殴り込みに行く前にコミカルに怒る場面が面白い。シリアスな展開が続いていたが、笑いの要素も入ってきた。
 
 広島のヤクザ組織玄誠会が常に登場人物の背後にいる。手形回収の相談を持ちかけた糸中建設専務、パクリ屋、手形を入手した天竜会は玄誠会と繋がりがあってグルになってる。さらに大阪攻めの時に三上組の傘下になった北仁会の金澤が岐阜の弟(カタギ)の飲食店に来ていた最中、地元ヤクザに「こんな店、いつでも潰せるんやわあ!」といきなり喧嘩を売られるのだが、その組織も玄誠会と繋がっている。偽の賭場に地元ヤクザを誘い出し、田村らが「今どきこんな賭場があるか!映画の観すぎじゃねえか!」と馬鹿騒ぎ。田村悠人絶好調。現在、ああいう賭場は映画の中にしかないらしい。玄誠会が侠和会に喧嘩を吹っかけてしまい、それを逆に好機とみなし言い掛かりをつけて勢力を拡大していく。地元ヤクザの指詰めシーンは今までの日本統一の中では一番迫力があった。玄誠会が裏で不正の糸を引いているとわかるとストーリーが理解しやすい。
 
 最後、天竜会にカチコミに入り田村悠人が一人射殺する。今までの日本統一は殺しの事後処理(誰が出頭するかなど)も現実的に描かれていたが、前作辺りから殺人をしても何もなかったような扱いのシーンが出てきた。今作の田村悠人の殺人もそういう扱いである。あまり深く考えないほうがいいだろう。誰かが身代わり出頭したと考えるようにしよう。
 
 事件を解決し稼業違いの人物とも親交を深めるなど氷室蓮司が極道界の出来杉君になりつつある。非の打ち所がない!次は『日本統一9』、順番に観ていく。